無機化学 / 典型金属元素
章末問題
問題1
カリウムを水に入れると激しく反応した。(1) この反応の化学反応式を書け。(2) リチウム・ナトリウム・カリウムの中で反応が最も激しいのはどれか、理由とともに答えよ。
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(1)
$\ce{2K + 2H2O -> 2KOH + H2}$
(2)
反応が最も激しいのはカリウムである。同族元素では原子番号が大きいほど原子半径が大きくなり、最外殻電子が原子核から受ける引力が弱まってイオン化エネルギーが小さくなるため、電子を放出しやすく反応性が高くなる。
答え:(1) 2K + 2H2O → 2KOH + H2 (2) カリウム。原子番号が最も大きくイオン化エネルギーが最も小さいため。
問題2
水酸化ナトリウムの固体を長期間空気中に放置すると、表面が白い粉末に変化することがある。この現象を化学反応式とともに説明せよ。
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水酸化ナトリウムは空気中の二酸化炭素を吸収し、炭酸ナトリウムに変化する。
$\ce{2NaOH + CO2 -> Na2CO3 + H2O}$
答え:2NaOH + CO2 → Na2CO3 + H2O の反応により、表面が炭酸ナトリウムに変化するため。
問題3
アンモニアソーダ法で炭酸ナトリウムを製造する過程において、アンモニアが最終的に回収・再利用される反応式を書け。
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$\ce{Ca(OH)2 + 2NH4Cl -> CaCl2 + 2NH3 + 2H2O}$
答え:Ca(OH)2 + 2NH4Cl → CaCl2 + 2NH3 + 2H2O
問題4
石灰水に二酸化炭素を通じ続けたとき、白濁が生じたのちに再び透明になった。この2段階の反応をそれぞれ化学反応式で示せ。
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$\ce{Ca(OH)2 + CO2 -> CaCO3 v + H2O}$
$\ce{CaCO3 + CO2 + H2O -> Ca(HCO3)2}$
答え:Ca(OH)2+CO2→CaCO3↓+H2O(白濁)、CaCO3+CO2+H2O→Ca(HCO3)2(透明化)
問題5
アルミニウムに希塩酸を加えたときと、水酸化ナトリウム水溶液を加えたときの反応式をそれぞれ書け。また、アルミニウムがこのように酸・強塩基のどちらとも反応する性質を何と呼ぶか答えよ。
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$\ce{2Al + 6HCl -> 2AlCl3 + 3H2}$
$\ce{2Al + 2NaOH + 6H2O -> 2Na[Al(OH)4] + 3H2}$
このように酸にも強塩基にも溶ける性質を**両性(両性金属)**という。
答え:2Al+6HCl→2AlCl3+3H2、2Al+2NaOH+6H2O→2Na[Al(OH)4]+3H2。この性質を両性(両性金属)という。
問題6
テルミット反応の化学反応式を書き、この反応でアルミニウムが果たしている役割を酸化数の変化とともに説明せよ。
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$\ce{2Al + Fe2O3 -> Al2O3 + 2Fe}$
アルミニウムの酸化数は $0 \to +3$ に増加(酸化)し、酸化鉄(III)中の鉄の酸化数は $+3 \to 0$ に減少(還元)する。アルミニウムは鉄より酸素と結びつきやすいため、酸化鉄(III)から酸素を奪う還元剤としてはたらいている。
答え:2Al+Fe2O3→Al2O3+2Fe。Alは還元剤としてはたらき、酸化数は0→+3に酸化される。
問題7
鉄板に亜鉛めっきを施したトタンと、スズめっきを施したブリキについて、めっきに傷がついたときにそれぞれどうなるかを、亜鉛・スズと鉄のイオン化傾向の大小に触れて説明せよ。
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トタンでは、亜鉛は鉄よりイオン化傾向が大きいため、傷がついて鉄が露出しても亜鉛が優先的に酸化され、鉄がさびから保護され続ける(犠牲防食)。ブリキでは、スズは鉄よりイオン化傾向が小さいため、傷がついて鉄が露出すると逆に鉄が優先的に酸化されてしまい、さびの進行がかえって速くなる。
答え:トタンは亜鉛が先に酸化され鉄を保護し続けるが、ブリキは傷がつくと鉄の方が先に酸化されさびが進みやすくなる。